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2010年06月11日

日光社山(2010.6.6)

新緑の社山

2010年6月6日 栃木県日光 社山1827m 記録者 やませみ


そろそろ梅雨入りの気配。そんな6月の初め先々週に続き今回もまた急遽日曜日がお休みに。
正直、このところの不定期な休みは何の予定も立たず困っているのが本音であった。とは言っても今の私にとっては貴重な休みなのである。明日の天気予報はどうやら晴れらしい。となれば家に居るのは勿体無い話。
この時点で頭の中は「晴れ=山遊び」の答えしか無かった。

だからと言って特に行き先にあてがある訳ではなかった。早速行き先を探し始めた。日光近郊のマップを広げ「何処がいかんべ・・・?」などと、つぶやきながら見入っているとシャグナゲの文字が目に止まる。
「あぁ~そうか、もしかしたら満開のアズマシャクナゲ見られっかなぁ・・・。」と思い「社山」に登って見ることにした。

5時起床。外は予報通り晴れ、いや快晴である。否応なしに高ぶるテンションを抑えながらの準備、6時10分に自宅を出る。R119を日光に向け快適に車を走らせる。ところが徳次郎の交差点の少し手前でレインウェアを乗せ忘れたのに気付き車を止める、代わりになるジャケットも忘れてる。慌ててUターンすることに、自宅に戻り忘れ物をのせ仕切り直しとなる。こんな時ひとりは結構お気楽なものである。

いろは坂の上り口へ差し掛かる、見るからに普段より車が多い。「あれかなぁ~、きっとこの車列も梅雨入り前の晴天に誘われて出かけてきたのかな・・・?」ふと、そんなこと考えながら九十九折の道を中禅寺湖畔へとのんびり車を走らせる。 
歌ヶ浜駐車場に8時に到着。奥の駐車場には大型・中型バスが7~8台、手前の小型車スペースもほとんど満車の状態、空いてる場所を見つけどうにか車を止めた。 

日光社山(2010.6.6)清々しい空気のなか身支度を済ませ中禅寺湖畔沿いの道を阿世潟方面に歩き出す。朝の中禅寺湖、周りの山々が湖面に映りこんで静かなたたずまいを見せている。
滅多にお目に掛かれないシルエット、先を急ぐ訳でもないのでしばらくこの風景を味わうことにする。岸辺には大勢の釣り人の姿が、釣りもする私はロッドが弧を描いていないか気になって、気になって右だけを見ながらの歩行となり足元が少し覚束無い。(これも釣屋の宿命なのでしょうか・・・。)

程なくしてイタリア大使館別荘記念館公園前に帰りに寄ることにし先に進む。この辺りから暫らくは萌える様な新緑の樹林層日光社山(2010.6.6)が美しい森の中、初夏を告げる「エゾハルゼミ」の大合唱をBGMに快適な歩行が続く。これだけでも「今日はほんと来て良かったなぁ」と思える自分がいる瞬間でもあった。心地よい森林浴を楽しみながら進むと阿世潟峠の入り口に着く。
ここからはダケカンバの森の中を緩やかに登って行く。10分ほどで峠の分岐に達し右折して社山方面へ、ちょうど身頃の山ツツジが迎えてくれる。

日光社山(2010.6.6)小笹の尾根道を上って行くとやがて樹林帯の急登が始まり山道は小刻みにジグザグと登って行く。高度が上がるにつれ、どんどん見晴らしも良くなってくる。樹林帯を抜け無人の雨量観測所の横を過ぎると山道一眺望が利くピークへ。右手に男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山、前方には奥白根山また眼下には中禅寺湖に竜頭の滝とほぼ360度が一望できる場所でもある。痩せ尾根には満開のシロヤシオが標高が上がってきたせいかこの辺りのツツジはまだ蕾である。

この後見晴らしの良い急勾配の尾根道を一気に駆け上がり(ちょっと大袈裟?でも本人はそのつもりです。)山頂に着く。山頂には5~6人のパーティーが食事中であった。そのままその場を通り過ぎその先の展望の良い斜面へと足を伸ばすことに。そこにはアズマシャクナゲの群生地がある。早々ザックを放り投げ(いいえ、そ~っと置いて。)日光側の斜面へとあわよくば「満開!満開!・・・??」 その期待も虚しく3分咲きって感~じ・・・今年はまだ少し早かった様であった。やはり春先の寒さの影響なのだろうか?

日光社山(2010.6.6)少し時間が早いのだがお昼にすることにした。周りを見渡すとこの場所、展望よ~し、座り心地よ~しで30人いや40人近い方が休んでいた。松木渓谷が正面に見えるお気に入りの席に陣取ります。私が渓流釣りを始めた18歳の頃、松木、久蔵沢によく足を運んだものだ、きっとその思い出が自然と自分をこの席に導くのかも知れません。今、こうして見下ろしているほとんどの斜面は嘗ての足尾の煙害によって木々が立ち枯れ無残な姿を未だに残している。ただ山肌を笹だけが覆う異様な風景に不気味ささえ感じるのは自分だけなのだろうか。

日光社山(2010.6.6)あまりの天気の良さと程よい暖かさが否が応に眠気を誘う。お腹も心も満たされ来た道を戻ることにする。しかし腰を上げるのが少々遅かった様である。休憩してた場所の人混みのなかに20人弱のパーティーが居たのをすっかり忘れてしまい先に行かれてしまったのです。もうこうなると急で狭い登山道、その団体を抜くに抜けず恰もパーティーの最後尾を金魚の糞のごとく下りる嵌めに。でもこれが女性の後ろ姿を眺めながらの下山となり結構楽しかったりもする。(笑)下り始めて間もなく今度は上りの団体が次から次に、そのうちの一行は見た目50人は居る感じだ、遥か下の方までその列が繋がっている。「ありゃ~、こりゃ~もうダメだは~・・・。」山道は一方通行状態です。まるでGWの高速道路のよう大渋滞でさっきから止まったまま全然動きましぇん。(泣)あとは流れに任せるがままであった。

今回、下りだけでも100人超えの登山者とすれ違い「社山」の人気の高さに改めて驚きました。渋滞が解消しようやく阿世潟峠の分岐に辿り着く。時計を見ると思いのほか時間が早かったので往路には戻らず「半月峠」回りで帰ることにする。上り始めて間もなく初老のカップルにお会いする。そのときの会話 

「こんにちは、良いお天気ですね~。」
「ほんと、そうですね。 おひとりなんですか・・・?」
「はい、そうですよ。」 
すると男性の方が私が向かう方を指差し 
「あの辺りでさっき熊出たそうだから気を付けたのがいいよ。」
「え~、熊でだんすか・・・遭いたくねえな~」

話をよく聞くと私の直前を行く方が5、6分前に昼食をしてる時に目撃したらしいのです。「ご心配ありがとうございます。」
お礼を言ってその場を立ち去ることに、こんな時単独行は心細いものである。少し緊張の面持ちのまま熊さんに遭わないことを願いつつ、いつもより足早に歩く自分であった。気が付けばいつの間にか湖畔沿いの「狸窪」まで下りこれで一安心である。

帰り道、イタリア大使館別荘記念館をゆっくり見学し歌ヶ浜駐車場に3時に到着、怪我も無く熊にも遭わず今日の登山の終わりとなる。仕事を離れこの雄大で豊かな自然の中でこんなに楽しい時間を過ごせた私はきっと幸せ者であるに違いない。次は秋の紅葉の時期にでもまた訪れて見ようと思う。帰路、霧降にある入浴料、大人400円の天然温泉で今日の疲れを洗い流し今回の山遊びも終わりとなった。





タグ :栃木

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Posted by okirakutozan at 23:35│Comments(0)栃木
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