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2010年02月09日

筑波山(2010.2.7)

筑波山

2010年2月7日 茨城県 筑波山  記録者 副隊長

期末テストを控えて息子の部活が休みとなったこの日曜日。女房が顔をしかめるのを見て見ぬ振りを決め込んで息子を伴っての筑波山登山となった。原くんや酒田のじっちゃんとお馴染みの顔に加えて哲ちゃんと大野さんが緊急参加となり賑やかなパーティーでの霊峰筑波山登山である。

霊峰と書いたのには少なからず訳が有る。筑波山は独立峰として見られがちだが実際のところは八溝山脈の南端となる。二つの頂を持つその独特の雄姿で知られ、深田百名山に名を連ねる山である。「峰の上に降り置ける雪し風の共ここに散るらし春にはあれども」など万葉集にいくつも詠われた筑波嶺。その中腹に建つ筑波山神社は関東に人が住むようになった頃からの古社と伝えられ、双耳峰の一方男体山山頂にはイザナギ、もう一方女体山山頂にはイザナミを祀り山全体を御神体と崇めている。ご存じ様にこの二神は日本神話において数々の神々を生んだ親神として知られているがこの神社は縁結び・夫婦円満・家内安全・子授け・子育てにご神徳があるとされている。丁度この日の下山時に神殿で将来を誓い合った若い二人が境内を歩く晴れの姿に出会ったものだ。

  

さて、筑波山登山の起点にもなる筑波山神社。この神社から延び二つのルートを今回利用する計画だ。登りは途中いくつもの奇岩を巡りながら歩く「白雲橋コース」。登り始めはスギ林の中を石の階段が続く。喉が痛く感じられる冬の冷たい空気を吸い込む。久しぶりに登る山道に身体がまだ馴染んでいない様で少しだけ足が重い。本調子が出る前に石がゴロゴロする急登に喘がされるが少しの我慢でつつじヶ丘からの登山道を合わせる弁慶茶屋跡に登り着く。ここからはすぐ近くに霞ケ浦がキラキラと輝いて見え足下にはつつじヶ丘が見下ろせる。目の前を通り過ぎるロープウエイに今がチャンスとカメラ向け自分の足で登っている証拠とする。

  

弁慶茶屋跡を過ぎ「弁慶の七戻り」の巨大岩の下を通り抜ける。いよいよ奇岩巡りが始まる。日本神話で知られる「高天ヶ原」という奇岩に親子でよじ登る。岩の上には立派な祠が有り振り返ると遠く富士山の雄姿が望めた。続いて「母の胎内くぐり」を息子と一緒にくぐる。何か変だけど「まあ、いいか!」。その後も「出船入船」「裏面大黒」「大仏岩」「北斗岩」などがある。表示名を見て「なるほど!」と思うものより「何でだ?」と言う方が多いのはこの手の倣いなのだろう。

さて、そんな奇岩を抜けていよいよ女体山直下の急登。凍り付いた雪に足元を注意しながら一歩一歩登る。老若男女とはよく言ったものでお爺ちゃんやお婆ちゃんが孫を連れて降りて来る姿に出会ったと思えば若いカップルや男同士・女同士の登山者に出会ったりする。よくよく考えれば女体山下にはロープウエイ、男体山下にはケーブルカーと至れり尽くせりの筑波山であるから山頂付近の人口はかなり多いのだ。

   

さて、手すりに導かれて女体山山頂へ。岩場の手前に一等三角点が埋設されている。御影石マニアとしてはこれをまずカメラに収める。筑波山の標高は従来この三角点の875.9mだったのだが、平成11年11月からは最高点が三角点から少し東寄りの1mほど高い岩盤となり、877mに訂正された。知ってか知らずか哲ちゃんがその岩盤の上に立ち両手を上げているので記念にカメラを向けた。その後で私も息子を伴って最高地点に立ったのは言うまでも無い。

  
 
さて、ここで一つ問題が起きた。酒田のじっちゃんが居ないのである。山頂直下を登り始める前に「足が攣った!」とか言っていたので遅れているのだろうと全員でその到着を待ったが一向にその姿は見えない。
まだ来ないとしたら時間的に大そう過ぎているし先に行ったとしたら待っていても離れるばかりと両峰の鞍部に在る「せきれい茶屋」前で思案していると携帯に着信音が響いた。しかし電波状態が悪くて通話に至らずに切れてしまう。相手が酒田のじっちゃんであるのは表示で分かったので生存だけは確認出来た訳である。その後、御幸ヶ原まで出て携帯が繋がり男体山山頂に居ると分かり「救助隊が到着するまで其処を動かないよ~に!」と厳重に注意して一行は男体山へと登り始める。

男体山の山頂はコンクリートで周囲一面を固めた中に大きな祠があり無味乾燥な風景。祠の脇に在る建物の陰に居た酒田のじっちゃんを無事収容。我々が女体山山頂に居る間に男体山を主峰と勘違いして女体山を素通りして来たとの事である。まあ無事に合流出来て一安心。安心したら急に腹が減ったので御幸ヶ原に下り昼食をとることにする。

  

ラーメン・親子丼・筑波うどん・蕎麦・・・中には○○定食なんてのもある。山の上にこんなにお店が有る所は初めてのぺんぎん隊である。そんな中で定番の山頂ラーメン。登山客(登山者じゃない・・・笑)が「美味しそう!」と言いながら通り過ぎて行く。可愛いお姉さんに「食べますか~?」と言ったら「美味そうだね!」と声を返して来たのはそのお姉さんのオヤジさんらしきおっさんだった。(涙)

腹も膨らんでいよいよ下山。下山のコースはケーブルカーに沿って付けられている「御幸ヶ原コース」を行く。酒田のじっちゃんは女体山山頂を踏んでいないので女体山を登ってからケーブルカーで下って来るという。待ち合わせは駐車場として出発。
ほとんど一直線に筑波山神社へと下るこのコースはそのほとんどが樹林帯で残雪が凍り付きツルツル。一歩一歩滑らない様に慎重に下るのが何ともじれったい。それでも途中ケーブルカーの交換場所でケーブルカーの写真を撮るために小休止を入れながらも40分で神社に到着。丁度ケーブルカーで降りて来た酒田のじっちゃんに出会い、観光客で賑わう筑波山神社の境内を抜けて駐車場に戻った。

 

蛇足だが駐車場で着替えを済ませた後、再び温泉街へと戻り立ち寄り湯。今回は「展望露天風呂」という看板に惹かれて「ホテル青木屋」で汗を流した。屋上に作られた展望露天風呂からは関東平野が一望出来る。カラッと晴れた日なら富士山も見えるに違いないが、この日のこの時間帯では霞が出て富士山は見えなかった。

温泉で一日の疲れを洗い流し次回を約して全員解散。「こんな登山も結構面白いなぁ・・」と感じた観光名所の山旅だった。

  
タグ :茨城


Posted by okirakutozan at 12:52Comments(2)茨城