
7月30日~8月7日の日程で、ヨーロッパ・アルプス最高峰のモンブラン(4810m)にアタック、無事登頂することが出来た。これは某アルパインツアーの企画で決行したが、50歳を期にチャレンジをと思っていた自分のハートにマッチしたためであった。直前まで、灼熱の横浜スタジアムで勤務校の高校野球の応援に全精力を使っていたのだが、残念ながら決勝で敗れ、あまりの悔しさに「絶対、モンブランの山頂で校旗(応援団の黄色い小旗)を掲げるぞ!」と決意して臨んだ(苦笑)。
さて、往復のフライト3日間(成田からオランダ・アムステルダム空港経由でスイス・ジュネーブ空港。フランス・シャモニーへは車で移動)を除く6日間の内訳は、次の通り。

(1)足馴らし&高所順応2日
メールドグラス氷河をたどって、グランドジョラスの麓であるクーベルクル小屋(2687m)までの往復。アイゼン歩行と小屋泊まりで高所への順応をはかった。1日の行程は約3~4時間で、本や写真でしか知らなかったグランドジョラスを目の当たりにして感激!初のヨーロッパ・アルプスの洗礼を受けた。
(2)モンブラン登山3日
初日は、シャモニーからバスや登山電車を乗り継いで、テートルース小屋(3167m)まで、約3時間。
2日目は、雪と岩の岩稜帯をグーテ小屋(3782m)まで、約3時間。
3日目は、早朝2時半に出発。約5時間かけてモンブラン山頂へ。朝陽の中で念願の校旗を掲げて記念撮影をする。下りはグーテ小屋まで2時間、更に登山電車の駅ニーデーグル(2386m)まで2時間で下山。その後シャモニーへ下山。
(3)最終日は、シャモニ・フリー。
同行のメンバーで祝杯をあげたり、お土産を買ったりする。また、ガイヤンの岩場など近隣を散策。

同行のメンバーは5名で、全員登頂ができたことは大変喜ばしいことであった。年齢的には予想外にシルバー隊となり、最高齢は68歳、以下67、62(女性)、55、50(僕)ということで、最年少としては「登らねば!」と若干のプレッシャーも感じた次第。しかし、最高齢の方はマッターホルンを登っていたり、その他の方もキリマンジャロやカラパタールなど、けっこう精力的に海外の山へチャレンジされており、なかなかやるのおという感じであった。ガイドは全て現地ガイドで、日本からの添乗ガイドは一切なし。これは、グーテ小屋など山小屋が全て予約制で、大人数のパーテイーを嫌うための苦肉の策でもあるらしい。主任ガイドは50代のパトリックで、2日間の足馴らしを経て、本番では高齢者2人に個人ガイドを配当し、僕ともう一人はペアでやはりベテランのガイド・アルブと共に登頂した。最高齢の方は、パトリック自らがマンツーマンで山頂へ導いた。

こうした比較的余裕のある日程であれば高所順応もほぼ問題が無く、一定度の雪山経験を積んでいればモンブラン登頂はそう困難ではないと感じた。しかし、問題は天気である。我々も、グーテ小屋に上がる朝には雪が舞っており、回復を待って11時過ぎに出発したし、下山後は2日間の雨で、ちょうどナイス・タイミングで登頂できたことは真にラッキーであったと言う他はない。今後、チャレンジなさる方は、この天気に最大の注意を払って頂きたいと思う。

更に装備について少しふれると、ピッケルは勿論必要だがストックの方が有用であることや、登山靴は所謂「ガイド靴」と呼ばれているスポルテイバ製のネパール・エボ(日本でもICIやネット通販菊信屋でゲットできる)などが極めて有用である。この靴は、ガイドの約8割が愛用しており、これを履いているとガイド受けが良い。「おまえ、分かってるじゃないか!」という感じである。実際、ウェアや装備を見ていると、アウターからフリース、サロペットなど本場ミレーを始め現地の人間の方が先端を行ってる感じがする。プラブーツはあまり適さない。僕は日本の雪山ではアゾロやコフラックのプラブーツ・オンリーだったが、今回のことで頭を切り換えたいと思うくらいだった。勿論、アイゼンは10本爪以上でビンデイング式でもOKである。ヘルメットはグーテ小屋までの岩稜帯でのみ使用する。何故なら、ここには大クーロワールという岩溝帯があり、雪がついていない時や雪解け時には落石の巣だからである。
以上のようなことで、最初のチャレンジでビギナーズ・ラック的に登頂してしまった感もあるが、余裕のある日程と都合3泊の小屋泊まりで順応したことが登頂の重要なキーであるとの実感は、自分の中で確かなものとして残っている。また、事前の準備としてGWの白馬縦走や6月の富士山8合目ビバークなども、一応自分の中では登頂につながるものであったと思いたい。

というわけで偉そうに書いてしまったが、さすがにヨーロッパ・アルプスは経費が嵩み、約54くらいである。シャモニーでのホテルを一人部屋にしたのでプラス3!先の個人ガイドを頼んだ人はプラス10!であったという。それでも、ヨーロッパ・アルプスの「てっぺん」に立つということは、やはり個人的には素晴らしいことだと思えた。そうそう、シャモニーのホテルで最初の朝に、窓からモンブランがくっきりと見えていた、あの瞬間は忘れることが出来ない。
最後に、これだけは忠告!くれぐれも、海外の空港で大ザックを待合いのイスに放置しないこと。アムステルダム空港でこれをやり、席を離れてほんの少し買い物をして戻ったらドロンというのが今回最後の「落ち」であった。中には、カメラ道具一式と登山靴、シャモニーで買った土産、校旗などが入っており、さすがにガックリときた。しかし、画像はすべてPCに移したので問題はなかったが。(これらは、現在、保険の請求をしている最中)

というわけで(なかなか終われないが)、某「お気軽登山隊」のキャンプに参加できそうにないので、ちょっとここで酒の肴的に報告をさせて頂いた次第。えらそうに書いてすいまっしぇん!(映画「植村直己物語」の西田敏行風に)
Posted by okirakutozan at 00:25│
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